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機能を駆使して楽しむ!

必要な部分だけを明るく撮る Part.2
ライブコンポジットで花火を撮ろう!

夏も終わりそろそろ涼しくなって欲しい時期ですが、まだまだ日本各地で花火大会が予定されています。
花火を撮影する場合は玉が開く様を捉えるためにシャッター速度を遅くするのですが、ちょうどいい明るさで撮影するのはとても難しく、なかなかキレイに撮れないとお悩みではないでしょうか。
OM-D や PENシリーズに搭載されているライブタイムやライブコンポジット機能を利用すると、シャッター速度に悩むことなく花火を撮影することができます。
2018 年の花火大会情報はこちらで確認できます。まだまだ間に合います。

準備

いつも通り、まずはお勧めの周辺機材をご紹介します。

レンズ

1枚でたくさんの花火を写したり、背景を入れたい場合などは、広い画角のレンズが良いでしょう。
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO がおススメです。
三脚の利用が禁止されている場合、会場から結構離れた場所で撮影することになってしまうかもしれません。 遠くから撮影する場合にはM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO が良いでしょう。
花火大会は数十分程度続くことが多いので、レンズを交換する時間は充分にあります。
なお、暗い場所での撮影ですが絞って撮影することになりますので、 開放 F値が大きいレンズでも問題なく撮影することができます。

アクセサリー
三脚 必須

まずは何をおいても三脚が必要です。特に、目の前にフェンスなどの障害物がある場合には、背の高い三脚が必要です。

リモートケーブル RM-CB2 必須

今回紹介する撮影方法では、撮影を終了するときにもレリーズボタンを押す必要があるため、ぶれを防ぐためにリモートケーブルが必要です。

NDフィルター ND4〜ND16

花火は非常に明るい被写体なので、絞り込んでも露出オーバーになる可能性があります。
ND8 のフィルターがあると良いでしょう。 NDフィルターが無くても、絞りや ISO 感度を変更して何とか対処できる場合もあります。

ライト

暗い場所で NDフィルターの着脱や三脚のセッティングを行う時に、手元を照らすために使用します。
ヘッドライトなら両手を使えるので便利ですが、周囲の人の迷惑にならないよう、少し下向きにして手元だけを照らすようにしましょう。

撮影

ライブコンポジットで花火を撮影する

花火を撮影する時に悩ましいのがシャッター速度 (露光時間) です。
打ち上げられてから玉が開ききるまでの時間は数秒あり、その間ずっとシャッターを開いていると空が明るくなってしまうことがあります。

ライブコンポジット撮影は明るさが変化した部分だけ記録しますので、長時間撮影しても空が明るくなりすぎることがありません。
また、どんな感じに写っているか撮影中に確認することができますので、撮影を終了するタイミングもわかります。
スターマインなどの長時間の連発花火を撮影するのに適しています。

推奨設定
機能 推奨する設定 趣旨
AEL / AFLモード S-AF mode3 一度ピントを合わせたら毎回ピントを合わせる必要はありません。レリーズボタンを押してもAF 動作しないように、mode3 に設定し、AEL / AFL ボタンを押してピントを合わせておきます。
S - AF + MF や MF でも良いのですが、意図せずピントリングに触ってしまいピントがずれたことに気づかず撮影してしまう恐れがあります。
ズーム操作をするとピント位置が変わってしまう場合がありますので、再度ピントを合わせなおしてください。
レンズリセット オフ スリープに入った後にピント位置がリセットされないよう、オフに設定しておきます。
BULB / TIME輝度設定 -5 〜 -7 暗い場所での撮影なので初期設定の -7 でも画面が見えると思われますが、暗くて見づらい場合は少し明るくしましょう。あまり明るくしすぎると周囲の人の迷惑になりますので、これくらいで。
手振れ補正 オフ LIVE COMP 撮影時は自動的にオフになります。必ず三脚に乗せて撮影してください。
顔・瞳検出 オフ 顔検出枠が表示されると邪魔になりますのでオフにしておきます。
ホワイトバランス 晴天 (もしくはカスタムホワイトバランス) カスタムホワイトバランスを使うときは、色温度を 4400K 〜 5600K くらいが適しています。
AF モード S - AF -
AF ターゲット 9 点グループターゲット -
画質モード LN + RAW 後で RAW 現像を行いホワイトバランスやピクチャーモードを変更できるよう、RAW も撮影しておきましょう。
ピクチャーモード Natural (もしくはVivid) 色鮮やかにしたい時は Vivid もおススメです。
AF リミッター ON (距離:100m 〜 999m) フォーカス用レンズの動作範囲を狭めることで、不要な動作を無くします。
モードダイヤル M -
シャッタースピード LIVE COMP LIVE COMP が表示されるまで、シャッター速度が遅くなる方向にダイヤルを回します
絞り 8 ( 5 〜 13 ) 撮影した結果に応じて明るさを調節してください。ND フィルターがないなら 9 〜 13 くらいが適しています。
画面表示 水準器 真っ暗な空にカメラを向けますので、カメラが傾いているかわかりません。info ボタンを押して水準器を表示し、カメラを水平にしましょう

この状態で MENUボタンを押すと、1コマあたりの露光時間を変更できます。今回は 1 / 2 秒に設定します。 ISO感度は 200、F値は花火の明るさによって適正値が変わりますが、まずは F8 ( ND8のフィルターを装着した場合 ) で撮影してみましょう。 NDフィルターがない場合は ISO LOW、F16 で試してみましょう。
ライブコンポジット撮影では撮影前に画像処理用の画像を 1枚撮影する必要があります。 「シャッターボタンを押すと、ノイズリダクション用の画像を取得します」と表示されている状態で 1枚撮影します。
画面に「ライブコンポジット撮影できます」と表示されていることを確認してください。

撮影時の手順
  1. 三脚にカメラを固定し、構図を決定します。背景を入れずに空を撮影する場合、打ち上げられた花火を見ながら画角や構図を決定します。
  2. 打ち上げられた花火に AEL / AFLボタン ( 親指 AF ) でピントを合わせます。
    100m以上の高さに打ち上げられますので、絞って撮影することを考えると AF でピントを合わせても充分被写界深度に収まります。
    厳密に MF でピントを合わせる必要はありません。
    一度ピントを合わせたら、ズーム操作をしない限りピントを合わせなおす必要はありません。
    もし明るい時間帯にセッティングする場合は、遠くの建物等にAFでピントを合わせると良いでしょう。
    ※ 「シャッターボタンを押すと、ノイズリダクション用の画像を取得します」と表示されている時にはオートフォーカスが働きません。
    画面に「ライブコンポジット撮影できます」と表示されている時にピント合わせを行ってください。
  3. さあ、いよいよ撮影です。
    打ち上げられる前にシャッターボタンを押します。タイミングをシビアに考える必要はありません。
    1 / 2秒間隔で画面が更新されますので、ライブビュー画面で花火が開ききったのを確認し、もう一度シャッターボタンを押します。
    明るすぎる、もしくは暗すぎる場合には、絞り・ISO感度の数値を変えましょう。
    NDフィルターを装着していて暗い場合には NDフィルターを外すのも一手です。
    花火の種類や色によって明るさが異なりますので、ちょうどいい設定を探しましょう。

撮影のポイント
※花火を撮影するときには、シャッター速度を変えても花火の明るさはほとんど変わりません。明るさは絞りを変更して制御します。

  • ※あまりたくさんの花火を写すと、花火と花火が重なってしまいます。画面を見ながら花火が重ならないくらいのところでレリーズボタンを押して撮影を終了しましょう。

「この機能の使い方についてもっと詳しく知りたい!」「このような撮影シーンではどのような撮影テクニックがあるのか?」など、コンテンツへ追加して欲しい情報がありましたら、ぜひ E-M1 Mark II メンテナンスパッケージ専用サポートデスクへお問い合わせください。
専用サポートデスクは、メンテナンスパッケージご購入のお客さまがご利用いただけます。

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