シャッタースピードを思い通りに操ろう
飛行機の撮影をしよう!
E-M1 Mark II の進化した機能・性能を実感する撮影シーン第二弾として今回は飛行機撮影に挑戦します!
バッチリ撮れる!これで撮ってみてください!という設定をご紹介していきます。
準備
ここでは航空機 (航空ショーやエアレース) の撮影に必要な周辺機材と共に、それらを駆使した撮影方法をご紹介します。
レンズ
航空ショーやレース撮影では、被写体は大きいのですが、かなりの距離があります。
やはり最善は M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO と テレコンバーター MC-14 の組み合わせです。
もちろん、その他の望遠レンズでも撮影は可能です。
SDカード
常に連写することになりますので、連写速度に書き込み速度が追いつくよう UHS-II の SDカードがオススメです。
アクセサリー
望遠レンズの場合、ファインダーに表示される範囲は極めて狭くなります。ファインダーとは別に EE-1 を装備しておくと、同時に広い範囲を確認できます。
なお、三脚を用いることでカメラ操作が安定しますが、イベントによっては三脚の持込みや使用が禁止されている場合もありますので、イベント会場での三脚ご利用についてはイベントごとの注意内容をご確認ください。
ちなみに、マイクロフォーサーズシステムの E-M1 Mark II であれば、望遠レンズを使用する場合でもシステム全体がコンパクトにまとまっており、手持ち撮影も十分可能です。その機動性を体感してみてください!!
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レンズ
M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO
もしくは、
M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO
+
M.ZUIKO DIGITAL 1.4x Teleconverter MC-14
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SDカード
スロット1:エクストリームプロ SDHC/SDXC UHS-II カード
スロット2:エクストリームプロ SDHC/SDXC UHS-I カード
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アクセサリー
ドットサイト照準器:EE-1
NDフィルター (* NDフィルターがあれば、低速シャッター時に絞り込む必要がなくなる。ND8 が適性が高いと思われる)
行き先
今回エアレースの撮影会場として訪れたのは、2017年 6月初旬に行われた「レッドブル エアレース千葉」です。
千葉県立幕張海浜公園で開催されました。
撮影
それでは、撮影設定についてみていきましょう。
航空機高速シャッター撮影用設定 〜 高速飛行する航空機の一瞬を切り取る撮影 〜
航空ショーの臨場感や迫力、やはり写真に収めてみたいですよね。
距離が遠くて速度の速いアクロバット飛行は難易度が高いのですが、ポイントをしっかり押さえて臨場感のある作品を撮ってみましょう!
撮影のポイント
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推奨設定
航空機はとても高速で飛行しています。
ISO感度、絞り値とのバランスを考慮しつつ、1/640 よりも速いシャッタースピードを意識してください。
理想は 1/1000 以上速いシャッタースピードでしょうか。
撮影写真を拡大すると、実際には被写体ブレが生じていることがありますので、撮影の合間に画像を確認し、シャッタースピードを調整してください。
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狙い方
C-AF追従感度は "-2" に設定する事で、瞬間的に AFターゲット内から被写体が外れた場合にも背景にピントが抜けることを抑え、被写体にピントを合わせ続けやすくなります。
また、AFターゲットも ALLターゲットで十分狙えると思われます。
EVF のブラックアウト時間を減らすために、フレームレートを高速にしておくことを忘れずに。
あの有名なブルーインパルスなどは、排気されるスモークなどを絡めて撮影すると臨場感が出ます。
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ボタン操作の仕方やコツ
航空機撮影では、シャッタースピードのダイヤル操作から、デジタルテレコン、AFターゲット位置の変更が主な操作になるでしょう。
常に、親指はリアダイヤルへ、人差し指は Fn2ボタン、中指と薬指でそれぞれ前上ボタンと前下ボタンに触れておき、即座に設定変更できるように意識してください。
撮影時の手順
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飛行してきた航空機にピントを合わせ、そのまま C-AF を作動させながら、航空機の飛行に合わせてカメラを向けてください。
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構図などは意識しなくて良いので、撮影してください。
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撮影画像から被写体ぶれが生じていないか確認しながら、シャッタースピードを調整してください。
被写体がぶれないシャッタースピードが見つかるまで粘りましょう。
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シャッタースピードが決まれば、あとは意図した構図の直前から 2ndレリーズを押し続けて、最高の瞬間を捉えてください。
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* 長時間の C-AF動作や高速連写の影響により電池の消費が激しいため、予備電池を用意しておくことをお勧めいたします。
上記の撮影方法に合わせた 推奨設定内容の詳細と、その設定にするための setファイルを準備しています。
setファイルを E-M1 Mark II にロードすれば、上記条件に沿った設定へ簡単に変更できますので、ぜひお試しください。
航空機流し撮り撮影用設定 〜 高速飛行する航空機の流し撮りに挑戦 〜
エアレースで、お腹を見せながら高速でパイロンを通過する飛行機を撮影します。すごい迫力に圧倒されますがその迫力を狙い通りに撮影していきます。
撮影のポイント
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推奨設定
写真としてのポイントは"航空機は止まっているけど、背景はブレている"ことです。
背景にある建造物や観客がブレていることで"速さ・臨場感"が表現できるでしょう。
そこで、シャッタースピードは 1/160 〜 1/320 程度を目安に設定してください。
プロペラがある被写体であれば、プロペラが一周して写るシャッタースピードが良いと思います。
まずは、速いシャッタースピードから少しずづ遅くしていくことをオススメします。
EVF のブラックアウト時間を減らすために、フレームレートを高速にしておくことを忘れずに。
望遠レンズでの撮影だと、被写体をファインダー内に収め続けることが難しいですが、EE-1 を併用することで、被写体を追いやすくなります。ぜひ、お試しください
。
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狙い方
C-AF追従感度は "-2" に設定する事で、瞬間的に AFターゲット内から被写体が外れた場合にも背景にピントが抜けることを抑え、被写体にピントを合わせ続けやすくなります。
AFターゲットは中央 9点を基本に、好みで変更されると良いでしょう。ALLターゲットでも OK です。
高速シャッター撮影同様に、常にAFリミッターを機能させることをお勧めします。
流し取りの写真では、背景も重要です。適切なスローシャッターで被写体をばっちり撮影できても、背景が流れていなければ伝わりにくいと思います。
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ボタン操作の仕方やコツ
高速シャッター撮影同様に、シャッタースピードのダイヤル操作から、デジタルテレコン、AFターゲット位置の変更が主な操作になるでしょう。
主要な設定の操作は、即座に設定変更できるように日頃からカメラを使っていてくださいね。
撮影時の手順
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飛行してきた航空機にピントを合わせ、そのまま 2ndレリーズを押し連写しながら、航空機の動きに合わせてカメラを動かしてください。
背景が流れていて、航空機がピタッと止まっていれば成功です。
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慣れてきたら、シャッタースピードを遅くしていき、満足のいく写真が撮影できるまで繰り返してください。
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* 長時間の C-AF作動、高速連写の影響で、電池の消費が激しいため、予備電池を用意しておくことをお勧め致します。
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* 膨大な撮影枚数になりますので、大容量の SDカード (推奨 : 64GB以上) を使用されることをお勧め致します。
上記の撮影方法に合わせた 推奨設定内容の詳細と、その設定にするための setファイルを準備しています。
setファイルを E-M1 Mark II にロードすれば、上記条件に沿った設定へ簡単に変更できますので、ぜひお試しください。
「この機能の使い方についてもっと詳しく知りたい!」「このような撮影シーンではどのような撮影テクニックがあるのか?」など、コンテンツへ追加して欲しい情報がありましたら、ぜひ E-M1 Mark II メンテナンスパッケージ専用サポートデスクへお問い合わせください。
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